東洋医学とは?

東洋医学は、古代中国に起源を持つ伝統医学で、数千年にわたり経験と観察に基づいて発展してきました。
体全体のバランスを重視し、自然治癒力を高めていくことを目的としています。
西洋医学が「病気そのものの治療」を主とするのに対し、東洋医学は「人をまるごと診て整える」ことを大切にしています。
東洋医学の診察方法
「四診」とは?
患者さんの体質や不調の原因を探るために、東洋医学では「四診(ししん)」と呼ばれる診察法を用います。
● 望診(ぼうしん)
顔色や舌の状態、姿勢などを目で観察します。特に舌診(舌の色・形・苔)は体の気血の状態、病の性質、病の深さ、病状の進展状態、内臓の状態を知る重要な情報源です。
舌診は特に、体が寒(寒え)か熱(熱)なのかという診断に優れています。


また、舌のどの部分に異常があるのかをみて、臓腑(内臓)の異常を診察する事ができ、治療後の効果判定にも必要な診察となります。


● 聞診(ぶんしん)
声の質、話し方、呼吸音、臭いなどを観察します。
● 問診(もんしん)
症状の経過だけでなく、睡眠・食欲・排泄・月経など、日常の生活習慣まで丁寧にお聞きします。

● 切診(せっしん)
体に触れて状態を確認します。主に脈診(手首の脈)、腹診(お腹の状態)原穴診・背候診(ツボの反応)を行います。


東洋医学の基本的な考え方
東洋医学では、人の健康は「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスによって保たれると考えます。
- 気(き): 体を動かし、守り、温めるエネルギー
- 血(けつ): 血液や栄養分。臓器や心を潤します
- 水(すい): 血液以外の体液。関節や皮膚を潤す役割
また、体の内臓を「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」としてとらえ、経絡(けいらく)と呼ばれるエネルギーの通り道が全身をつないでいると考えます。
鍼灸治療について
● 鍼(はり)
髪の毛ほどの細さの鍼で、ツボに優しく刺激を与えます。痛みはほとんどなく、リラックスして施術を受けていただけます。
また、小児には刺さない鍼(ローラー鍼)などを使用します。

● 灸(きゅう)
よもぎから作ったもぐさを使い、温熱刺激を与えることで、冷えや疲労の改善を促します。

東洋医学の鍼灸治療はこのような方におすすめです!!
WHO(世界保健機関)は、鍼灸治療に対して多くの疾患で効果がある可能性を認めています。以下は、WHOが発表した「鍼灸の臨床研究に関する報告書」に基づき、鍼灸が有効性を科学的に証明されている疾患を中心にまとめた表です。

一人ひとりに合わせた「オーダーメイド治療」
宝成東洋鍼灸院では、東洋医学を専門としているため、同じ症状でも原因や体質は人によって異なると考えます。
例えば国民病ともいわれる「肩こり」でもこれだけの分類があります。

当院では、「その人に合った証(分類)」をもとに、完全オーダーメイドの治療を行います。
体の内側から整え、根本からの改善を目指します。
最後に
不調は体からのサインです。
検査で異常がなくてもつらさを感じる場合は、東洋医学の視点での診察・治療をおすすめします。
当院では、やさしく丁寧に、あなたの体と心に寄り添う鍼灸治療を行っています。
初めての方もどうぞ安心してご相談ください。